> 新・海外英語研修

過去、アメリカで実施したプログラムでのこと。ホームステイ先では、自室に閉じこもり持参したスマホで他の日本人生徒とLINEでチャット。英会話授業は日本人生徒だけで受けるし、アクティビティーも日本人だけ。アメリカ人高校生との交流では会話が3分と持たないし、英語シャワーを浴びると溺れてしまう。

英語研修旅行の目指す方向性やその趣旨に立ち返ると、問題点が見えてきた。そのひとつひとつに改善を図り、新しい海外英語研修旅行を提案する。

主な問題は以下の3つ

1. 自分の未来とどう関わるのか、将来どう役に立つのかが見えない
2. 行けば何とかなると考えて、自己紹介すら準備しない
3. ホームステイ、英会話授業、アクティビティーは観光旅行レベル

解決に向けた提案3つ

1. 旅の趣旨を明らかにする(日本人力が何故必要なのか)
2. 目標を設定する(事前学習をコーディネイトする)
3. 旅が本来持つ楽しみに「出会い」「交流」「学び」「体験」をプラスする、感動を創造する

こんな旅が、こどもの人生を変える。

ツアオデはこう考える。
海外英語研修旅行とは、経験と体験を有機的に結び付けることによって教養を深め、グローバル競争社会をたくましく「生きる力」=「日本人力」を身につけることを目的とした旅のこと。
経験とは、自分の生活基盤を形成しているものであり、日本語を通して培われたしっかりとした基礎知識やものの見方、考え方をいう。
体験とは、机上の学び(間接経験)を活動によって直接・立体的に経験してより良く理解すること。
「生きる力」とは、自ら考える力、自ら学ぶ力、それにコミュニケーション力のこと。
「日本人力」とは、日本を深く知り、自分の考えをしっかりと持ち、世界に向けてしっかりと伝えることができる力だ。
「英語研修」については、日本ではできないことをする。英語力について、テストの点数UPを約束するものではないが、学び方を獲得させ、さらに学ぶ楽しさを育てることはできると考える。
英語はコミュニケーションの道具、使ってなんぼ。「研修」する、そう使って研くのだ。
英語を身につけたいと望むなら、滞在中日本語を禁止にすべき。英語オンリーの生活の中で感じるこの「不自由」こそ、こどもが越えるべき「壁」である。挑戦することに意義があると説く。もちろん慣れぬ英語を使えば間違えるし笑われる(顔は赤くなるどころか、時に火を噴く)。
しかしこれを繰り返さずに上達することはないのだと説こう。
人は必ず後悔する、それはできなかったことではなく、やらなかったことに、である。さらっと他人の名言を少しアレンジして伝えることも忘れない。
こんな海外英語研修旅行がこどもの人生において大きな意味を持つのだと考える。